ゲーリー山本と哀愁
ふっと思い出したゲーリー山本。 中学のガキの頃よく釣りに行った。 ブラックバスをルアー(疑似餌)で釣るのが流行っていて、安い竿を買ってきて「俺も釣り師だ!」と意気揚々 池に向かっていたっけ。
疑似餌というのはよくできた本物の餌みたいなオモチャみたいなもので、色々種類がある。 魚そっくりのものもある。 当時ラパラというメーカーのルアーが非常に精密に出来ていて、釣具店では万引き防止のためだろうがガラスケースに入っていたりする。 それを眺めては、「あ~~ ラパラ いい。 ラパラだ、やっぱ。 魚だよ見た目が!」 と中学生の僕は感慨深く見つめるが・・・ 買えなかった。 高い。 普通に高い。(3センチほどの小魚の形で5000円とかしていた) そもそも漁師じゃあるまいし、なぜ、そんなに魚を取るのに固執していたかは今となっては謎だ(笑)。
リアル物以外には ビックリドッキリ物のルアーもあってこれが人間には理解できないのだけど、ブラックバスはキラキラ光ればとにかく釣れるみたいで なんか光物みたいなルアーもあった。 マスやらの川魚も光物で釣れる。 きっとティファニーのオープンハートでも釣れるくらい、 何でも釣れる。
これに関しては言い切れる。 自分はジュース缶のプルタブを小さくつぶしたやつで釣れた!! 信じられん。 が、釣れる。 一体彼らは何が食べたいのだろうか・・・。
とにかく、釣りをしていて思うのは、もっとたくさん釣りたい!ということ。 くどいようだが、漁師に憧れもないし、親は普通に会社員だ、地引網漁師2代目ではない。 なのに、たくさん釣りたい!! しかし金がない。 ラパラをガラスケースから出せる財力はないし、プルタブを研究するのも骨がおれる。。。
そんな時・・・
ある物を発見してしまった!! その名も「ゲーリー山本」 民族的にはどこの人なんだ?という疑問がわくが、当時はガキだったのでゲーリーゲーリーと喜んで買った。
これはワーム(水中で、ミミズやら小魚にみえるっぽいゴムやシリコンのブヨブヨした適当な形の適当な品物)で、釣れるっぽい雰囲気バリバリの値段だった。 値段ということに注目してもらいたい。 釣れる補償はないのである。 なのに高いのである。(ラパラに通じる(笑)) なんかパッケージも英語だったりして、神戸市だが田舎にいた自分は目を丸くして買うに至る。
さっそく釣りに行った。 釣果ははまちまち。 なんだかんだと数回行くうちにゲーリーはどんどん道具箱から居なくなっていく。 地球が釣れた。 といって、要は根がかりしてルアーがなくなっていくのである。 これは悲惨な出来事だ。 魚が釣れる、釣れないの話ではない。 自分の財産の一部が池のモズクと消えるのである。
許せん。 ということで、友人と考えた挙句にボートを出そう!ということになった。 中学生にボートは買えない・・・ よって海水浴のオモチャボート(人力呼吸で膨らむタイプ)で沖にでた。
もう怖いものはない。 水上をスイスイ移動するし、ルアーが引っ掛かったら取りにいけるのである。 だが・・・問題はすぐおきた。 水中で引っ掛かったルアーは、水上の最短距離にいても 回収できないのである!!(笑)
「なんでボートをだしたんだろう・・・」
友人と自分は言いたかったが我慢した。。。
夕陽が眩しくて暖かくて、陸地が土が、恋しくなって笑いながらボートを漕いで竿を納めた。
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